ひびまみ

フリーランス英日/日英翻訳者「まみ」のインドアライフ♪

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Man's Search for Meaning 



Viktor E. Frankl 著の「Man's Search for Meaning」 (日本語版「夜と霧―ドイツ強制収容所の体験記録」)を読みました。
著者Viktor E. Frankl(1905/03/26~1997/09/02)はオーストリア出身の精神科医そして精神分析家であり、心理療法「ロゴセラピー」の創始者でもあります。ロゴセラピーの「ロゴ」とはギリシャ語で「意味」を表す単語であり、「人間は誰しも、自身の人生の意味を求める生き物であって、それを見出した者はどんな苦しみにも耐えられる」というセオリーから、ロゴセラピーでは、クライアントが自身の人生の意味を見出しそれを充実させることにより、心の病を癒すことを目指します。

このロゴセラピー手法のコンセプトがほぼ確立し、著者がこれに関する執筆作業に入ろうとしていたか入った矢先の頃、時は第二次世界大戦中であり、ユダヤ人であった著者は強制収容所へと送られてしまいます。

そして、そこで著者が目にしたのは、同じように収容所へと送られてきた人々の精神状態の変化でした。

収容所に送られた直後、人々は恐れ、不安、焦り、怒りなど、激しい感情の波に自分自身を見失いがちになってしまいます。ところがその後、ほんの少しの食料を与えられ、厳しい強制労働を強いられ、不衛生な環境から伝染病が蔓延し、予測不能な収容所所員による暴力に怯え、そして周りの人間が一人また一人と死んでいくうちに、人々の感情は麻痺してしまい、完全な無関心状態が表面化してくるのだそうです。数時間前まで言葉を交わしていた仲間が死亡しても、その骸が既に光を失った目で自分を見つめていても、もう何も感じない。そんな無関心状態です。

さらにその後やってくるのが、絶望。人によって内容は異なるものの、何かがきっかけとなって自分が生きていることの意味を見失い、それによって絶望を感じてしまうと、人々は、ろうそくの炎がふっと消えてしまうように、息絶えてしまうのだそうです。本書ではクリスマスがその顕著な例として紹介されていました。極限の収容所生活の中、多くの者が「クリスマスにはきっと家に帰してもらえる、そして家族と再会できる」と根拠の無い希望を抱いていたものの、その希望が実現しないと分かると、絶望に打ちひしがれたまま、やがて息絶えてしまったのだそうです。本書には、クリスマス直後の死亡率が非常に高かった、とありました。

そんな状況の中、著者ははからずも、「人間は誰しも、自身の人生の意味を求める生き物であり、それを見出した者はどんな苦しみにも耐えられる」という自身のセオリーの正当性を、身をもって実証することとなります。極限の収容所生活の中で、自分が生きていることの意味を見出し、それを頼りに収容所生活を生き抜いた著者は、その記録として本書を執筆することになったのでした。

著者は、映画やドラマで語りつくされたような残酷な場面はあえて本書には含めず、ただひたすら客観的に収容所で経験したことを綴っているのですが、それでもやはり、日々の生活の描写は読んでいて非常に辛く、日によっては1日に数ページ読んだだけで耐えられなくなってしまった日もありました(私より少し前にこの本を読んだ夫Cも、同じことを言っていました)。それでもこの本には、自分の存在意義や人生の意味を考えることの大切さが丁寧に説かれていて、私にとっては学ぶことの多い、非常に貴重な一冊となりました。


ホント辛かった。
でも、読んでよかった一冊でした。

カテゴリ: 読書/映画鑑賞

テーマ: 読書感想文 - ジャンル: 小説・文学

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Posted on 2009/06/08 Mon. 02:39    TB: --    CM: --

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